Wednesday, December 13, 2006

大道



すこし、フライング気味だが、モノは押さえた。須田剋太さんの「大道」。
実際、受け取りにいけるのは、2007/2の予定。年末年始立て込んでいて、京都までいけない・・。訳あって、譲っていただくことになったこともあり、郵送させるようなことはできない。ちゃんとお目にかかって、御礼も言いたい。
書を買い求めるのは、事実上初めてだ。如月乃庵のために、知り合いの書家にお願いして軸を書いていただいたことはあるが、このクラスの書は・・。
書や絵は、実は僕には、かなり難しくて、怖くて買えなかった。白隠など、魅力を感じたこともあり、大分悩んだが、結局見送った。
今回は、話をもらって、即決。

須田さんの晩年の作品。しかも「大道」。禅の世界に造詣の深い須田さんだから、「大道無門」からの言葉で、「真実」とか「真理」とか本質を表す言葉のつもりで描いたんだと思う。
大道は、大きな道で、右も左も、東も西も自由自在。どこからでも来れる。どこへでも行ける。
真理に至る道は、ひとつじゃない。いろいろな方法がある。
激しいマグマのような情熱をもった須田さん。どんな想いをこめて、この書を描いたんだろう。
その生涯と、伝え聞く人柄。その問は、やがて自分の生き方や思考の方法にも矛先が変わり、じっと見ていると、いろいろな想いが交錯する中、結局真理にはほど遠い己に気がつく(笑)

普通は面識があるわけじゃないので、「須田」とか「須田剋太」とか書くべきなんだろうな。でも、作品を通して作者の人柄を感じてしまうと、どうにも呼び捨てにはできなくて、「須田さん」と書いてます。
学問や研究対象として論じるなら「須田」と呼ぶのがルールなんでしょうけど、私は、ただの好き物ですから。